TOEICのリスニングを伸ばすのにシャドーイング練習がいいってきいたけど、何をどう練習すればいいのかわからない。
シャドーイング練習を始めたけど、あっているか不安。そもそもシャドーイング練習って本当に英語を伸ばすために必要な練習なの?
TOEICのリスニングを伸ばすためにシャドーイング練習を始めた方も少なくないと思います。シャドーイング練習は確かにTOEICのリスニングスコアを伸ばすために優れた練習です。正しいやり方・コツを知ることで、さらに意味のあるシャドーイング練習にすることができます!
✅ 本記事の内容
・シャドーイングって何?なぜTOEICのリスニングを伸ばすことができるの?
・シャドーイングのやり方、心がけたいこと
・シャドーイングの練習が難しすぎる場合の対策
・シャドーイングのおすすめ教材
✅ 自己紹介
・アメリカの大学卒業
・国内外での営業経験・駐在経験あり
・営業職を経て、メーカーでの通訳
・現在はビジネスパーソンのための英語講師として500名以上に教えてきた経験あり
この記事を読んでいただくと、シャドーイングのこと、シャドーイングのやり方のコツ、シャドーイング練習によってTOEICのスコア・リスニングの成長に直結することができます。
シャドーイングって何?なぜTOEICのリスニングを伸ばすことができるの?
シャドーイングとは、ネイティブが話す英語の音源をききながら、その音源を追いかけるように(影のように追いかけるのでシャドーイングという)音をまねる発話練習です。
シャドーイングには大きく分けて、2つのシャドーイング練習があり、リスニングの課題によって学習アプローチを変えることができます。
①プロソディシャドーイング
②コンテンツシャドーイング
この2つのシャドーイングの練習を使い分けることで、
1.英語の単語を正確に聞き取れるようになるだけではなく、
2.スピーキングも同時に伸ばすことができる、
英語のリスニングを伸ばすのには、とても効率的のいい英語学習の一つがシャドーイング練習になります。
プロソディシャドーイングとは?
このプロソディシャドーイングは、英語を正確に聞き取れるようになる練習です。
私がアメリカに通訳として同行した際に、こんなシーンがありました。
このステーキのサイドで来るフライドポテトを、マッシュドポテトに変えてほしんだけど、、、
そこで私が間違えてその日本人の男性の方に英語で話しかけてしまい
Let me ask if I can change it.(変えられるか確認してみますね)
そうすると男性の方が、
いま言った、”キファイチェンジェット”って何?英語話してた?(笑)
と聞いてきました。
私は、英語を誰かに教えるようになるにはこの【正しく単語が聞こえない現象】が説明できませんでした。
ただ英語をビジネスパーソンに教えるようになってやっとこの原因がわかるようになりました。
それは、英語を正しく聞き取るためのコツをしらないだけだったのです。
例えば今回のケース。
この男性は、音がつながったことで、ask if Iがアスキファイと一つの単語として理解してしまっていたのです。
※ちなみにこの男性は、この英文(let me ask if I can change it)読めば理解できていました。
この音がつながったり、音が落ちたり、音が変わったりする現象を、音声知覚といいます。
そしてこの、音の知覚をよくする練習が、プロソディシャドーイングになります。
コンテンツシャドーイング
コンテンツシャドーイングは、聞こえた英語をを正確に理解できるようになるための練習です。
例えば、英語そのものの音は聞き取れるのに、うまく意味理解ができないという経験はありませんか?
あるある、英語の単語が聞き取れるのに、長い文章だともう意味理解が追いつかない状態になることがよくあるよ。
こういった、流れていく英語が聞き取れるようになるのがこのコンテンツシャドーイング練習です。
なので、上のプロソディシャドーイングとは異なるシャドーイング練習のアプローチが必要になってきます!
シャドーイング練習をすると、なぜリスニングを伸ばせるの?
シャドーイング練習は、コンテンツシャドーイングにしろ、プロソディシャドーイングにしろ、
聞こえた音を一語一句追いかけていく、音を拾い上げていく練習です。
つまり、すべての単語への音に強制的に意識が向く練習になります。
英語のリスニングがうまくできないケースとしてよくあるのが「実は認識できていない音がたくさんあることに気付いていない」ということです。
認識できていない音を取れるようにするのがシャドーイング練習になります。
シャドーイング練習中に、スピードに追い付かなければ、どんどんスピードを下げちゃいましょう!
また、シャドーイング練習では聞こえてきた音をまねながら、意味も理解するプロセスも加えると、音だけではなくリスニングしたさいに意味理解をすることもできるようになります。
「音」が認識できるようになり、その聞こえた「音」から「意味理解」をすることができると、リスニングをした際に「英語がわかる」というプロセスを実感することができます。
TOEICのリスニングをシャドーイング練習で伸ばすこともできる?
シャドーイング練習ではTOEICのリスニング問題を伸ばすことができます。
例えば、以下のような課題を感じている人には、シャドーイング練習はとてもおすすめの練習になります。
単語単位でしか意味理解ができない
文章が流れていってしまって頭に意味が残らない
また、発話練習を継続して行うことで、英語の正しい文法・瞬間的に英語をアウトプットする感覚が身につくため、スピーキングの成長にもつながっていきます。
シャドーイングのやり方、心がけたいこと
ここからはシャドーイングの練習のやり方・気を付けたいポイントも含めステップごとに説明をしていきます。
ステップ①:シャドーイングで使用するテキスト選び
シャドーイングは音を追いかけるための音源が教材として必要となります。
教材選びとして気を付けてほしいことが1つあります。それは教材が長すぎたり難しすぎないということです。
教材選びは、長すぎない・難しすぎない(視覚的によんで内容が8割以上わかるもの)
シャドーイングの練習の目的は、視覚的に理解できているものをリスニングでもわかるようにするための練習です。
まずは視覚で読んで大体わかるものから練習の題材にすると、シャドーイングを楽しむ余裕がでます。
シャドーイング練習は慣れるととても楽しい練習になります、英語をペラペラしゃべっている感覚に近くなるので達成感があるのもその理由です。
まずは英語を追いかけてシャドーイング練習そのものを楽しめる簡単なテキストを選びましょう。
ステップ②:シャドーイング練習でわからない文法や単語は調べてから練習をする
シャドーイングの練習を始める前に、土台作りを始めます。
それは、まずは文章を理解するステップです。
上記のステップであまり難しいテキストを選んでほしくない理由は、このステップが大変になるのも一つの理由です。
というのも、調べるものが多いと学習が面倒になりませんか?
シャドーイングの練習は楽しいけど、その前の単語を調べたり文法の理解をする工程が面倒なんだよな。。。
もしそう感じてしまっているのであれば、テキストの選定をミスしている可能性があります。
再度前のステップの教材選びで、もっとライトなスクリプトを選びましょう。
シャドーイングの練習で大切なこと、それは毎日継続できるくらい負荷を下げることです。
ステップ③:早速シャドーイング練習をしましょう
シャドーイングの練習は2つのステップで行っていきます。
まずはじめに、プロソディシャドーイングの練習から始めましょう。
プロソディシャドーイングとは、音を追うだけの練習で意味は考えない音に100%意識を向ける練習になります。
前の工程で調べた単語の意味や文法的理解がリスニングからくみ取れなくてもOKです。
ここではとにかく、音を忠実に再現する・音マネをして追いかけていく練習になります。
スクリプトを見ないでシャドーイング練習をしましょう!(もしシャドーイング練習をスクリプトを見ないですることが難しければ”シャドーイングができない場合の対策①②を書いたので、下にスキップしてください)
もし早くてついていけなければ、倍速をさげて音を追いかける練習をしてみてください。
何度も練習して、倍速で音が追いかけれるようになったら、次のシャドーイングの練習に進みましょう。
音を追いかけていき、うまく言い切れない箇所があれば音速を下げてゆっくり音マネをして音を追いかける練習を楽しんで見てください!
ステップ④:コンテンツシャドーイングの練習をしましょう
シャドーイングの練習にはもう一つ、コンテンツシャドーイングというものがあります。
コンテンツシャドーイングは音と意味を同時に意識するシャドーイング練習になります。先ほどのプロソディのように音だけではなく、意味も同時に考えなくてはいけないのでやや負荷のかかる練習になります。
先ほどのプロソディシャドーイングで取れるようになった音を、意味に落とし込む練習がこのステップのコンテンツシャドーイングの練習です。
英語はどんなに音が取れるようになっても、意味理解までできなければ意味のない練習になってしまいます。
意味を意識したコンテンツシャドーイングは、やや抽象的な表現ですよね。
イメージしてほしいのは、英語を話しながら誰かにプレゼンをしている・話しかけている感じを意識してみてください。
どうでしょうか?意味を考えて話すと、話す際にできる「間」や抑揚が出てきませんか?
プロソディシャドーイングでは英語の音を、コンテンツシャドーイングでは英語の音から意味理解のリンケージを作る練習になります。バランスよく行うことで、リスニングの力を効率的に成長させることができます。
シャドーイングの練習が難しすぎる場合の対策
シャドーイングの練習をしてみたけど、うまくできない、難しくてついていけない、、、悩みがある人はここのステップで解消していきましょう。
シャドーイングの代わりとなる練習法はたくさんあります。
今回はそのうちの2つを紹介します。
シャドーイングができない場合の対策①:オーバーラッピング練習
オーバーラッピングの練習は、その名の通り音にオーバーラップさせる(重ね合わせる)練習です。
シャドーイングは音を聞いて、それをアウトプットする、耳だけで音を処理する練習ですが、このオーバーラッピングの練習はスクリプトも見ていいですし、見ながらゆっくり音の変化を確認することができます。
見ながらオーバーラッピング練習をするのが難しければ、まずは「音を聞く時間」を設けてみてください。
新しい音が発見できるはずです。
シャドーイングができない場合の対策②:音読練習
シャドーイングの練習と同じくらい成長を感じられる練習で音読練習があります。
音を鍛えるための練習なのに、音読練習じゃ音を鍛える練習にならないじゃないか!
そうですが、音を追いかられるようになることは、あくまで「音の力」を鍛えるための練習です。
英語を理解できるようになるためには、音と意味理解の学習、両方が必要不可欠なのです。
音読練習は音の次のステップの意味処理のスピードを上げてくれる効果があります。
やり方はシンプルで、シャドーイングの練習で使う予定だったスクリプトの単語・文法チェックをしたら、暗記できるまで音読練習をしてみてください。これだけの練習で3か月も経てば、意味処理のスピードが上がっていることに気付くでしょう。
シャドーイング練習で活用していただきたい教材3選
おすすめの教材①
1つ目は、公式TOEIC Listening & ReadingはTOEIC学習を始める方にぜひ使用していただきたいテキストになります。
TOEICのテスト対策にもなりますし、リスニングのレベルも年々上がっているのでやりごたえがあります。
TOEICの公式問題集をシャドーイング練習として使用する場合は、TOEICのスコアは500点くらいあるといいです。
もしあなたがTOEIC500点以下であれば、まずは語彙力・読む力を鍛えるのが先決です!上記で書いた「シャドーイングができない場合の対策②:音読練習」をまずは練習することから始めてみてくださいね。
おすすめの教材②
2つ目のおすすめ教材は、https://www.abceed.com/です。
わたしは今まで500人以上のビジネスパーソンに英語を教えてきましたが、留学経験なし・英語も独学で伸ばしたといっていた方たちは、このabceedを活用して音の感覚を鍛えられている方が多かったです。
というのも、アプリでTOEIC教材の音源が再生できるので、学習がしやすく、毎日仕事で忙しい人でも毎日の学習の取り入れやすいです。
スマホを片手に、毎日の通勤時・朝起きぬけ・寝る前などに、活用するのもいいのではないでしょうか?
おすすめの教材③
3つ目は、TOEIC L&Rテスト 470点奪取の方法です。
この教材はレベル分けされており、470点、600点、730点、860点と、成長と合わせて教材を選べます。
シャドーイング練習を通して英語のレベルを徐々にこの教科書を指標にしてレベルアップさせていくのもいいと思います。
まとめ
ここまで、TOEICを伸ばすためのシャドーイング練習のやり方・コツ・対策をお話しました。
シャドーイング練習はやり方・コツをつかめれば、独学で英語のリスニングを伸ばせる最強の学習ツールになります。
シャドーイングの練習は、継続することが大事です。
まずはあなたのレベル感にあったシャドーイングテキストを選び、コツコツ毎日1か月続けてみてください。徐々にリスニングの成長を実感され、さらに英語の高みに行けると思います!
TOEICの学習についてもっと詳しく知りたい方は以下の記事をぜひ参考にしてみてください。